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ドイツ車の本質的な価値を知ろう

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ドイツ車の魅力のひとつになっているのがブランド力の高さ。国産車に比べて高額であるためステイタスばかりに注目が集まるが、それだけでは説明しきれないところにドイツ車の本質的な価値がある。長い歴史と揺ぎ無い哲学こそが、ドイツ車の価値を高めているのである。

 

 

ドイツ車のブランド力は価格的な価値だけではない

現在、日本には5社のジャーマンブランドが正規輸入され、国産を含む他国のクルマを含めれば購入の選択肢はたくさんある。中古車も含めて考えれば、それこそ100や200車種では足りないくらいだ。そんな中でドイツ車を選ぶ理由、つまり魅力となっているのがブランド力の高さである。

ドイツ車は国産車に比べて車両価格が高額であることから、単純にブランド力が高いと思われがちだが、じつはそれだけではない。日本にも高級車ブランドとしてレクサスがある。でも、ライバルであるメルセデス・ベンツやBMWユーザーがなぜ積極的に乗り換えないのか。そこには、高級車ブランドとしての歴史が浅いという事実がある。さらに、あるユーザーが面白いことを言っていた。レクサスにはどうしてもトヨタのイメージが見え隠れしている、と。レクサスのLSを新車で買える経済力があっても、買うならメルセデスやBMWがいいと言うのだ。

これこそがブランド力の強さなのだろう。クルマの性能としてレクサスが劣っているというわけではなく、ブランド力に大きな差があるのだ。ドイツ車には各ブランドの哲学が明確に貫かれており、ユーザーがそれをしっかりと理解しているからこそブランドの個性として成り立っている。「ローマは1日にして成らず」ということわざがあるが、ドイツ車のブランド力も長い歴史と揺ぎ無い哲学を貫いているからこそ、現在のブランド力を築いているのだ。

では、具体的に見ていこう。まずはメルセデス・ベンツクルマのことを知らない人であっても、「ベンツ」と聞けば高級車と連想できるくらい日本では認知されているブランドだ。現在まで続くガソリン自動車の生みの親であり、常に自動車のパイオニアとして業界をリードしている。メルセデスは戦前から高級サルーンをメインに生産していたが、戦後はラインナップを拡充して、現在ではコンパクトカーやSUV、そしてミニバンまでフルラインナップ。こうしたメルセデス車の全てに共通するのは、高い安全性とクルマとしての実用性の高さである。目的地まで快適かつ安全に移動できるクルマを作り続け、そのための革新的な装備も多数開発している。

現在では当たり前の安全装備であるSRSエアバッグやABSも、メルセデスが開発したものだ。クルマの安全性がまだ重視されていなかった時代から、たゆまぬ研究と衝突実験を繰り返し、高い安全性を追求しているブランドなのである「。シャシーはエンジンより速く」という有名なフレーズも、頑丈なボディとサスペンションの性能が、安全性の高い走りを実現するということだ。価格が高額なので成功者のクルマとしてステイタスばかりに注目が集まるが、道具としての基本性能の高さ、高級車は安全でなければならないという思想がすべてのメルセデスに貫かれていることも忘れてはならない。

BMWはどうか。エンジン屋とも言われるほど、エンジンの性能に対して並々ならぬこだわりを持っているのが、BMWというブランドだ。航空機のエンジンを作っていたという企業としての背景もあるが、ドライバーが運転を楽しめることを最優先する。

他のメーカーのエンジニアが、様々な理由で量産化は難しいと諦めた技術であっても、走って気持ちのいいエンジンにするためなら独創的なアイデアと高い技術力を駆使して実現してしまう。そこにコストを投じることこそが、BMWらしさを生み出すと信じているからだ。だから、フルサイズの7シリーズでも、SUVのX5であっても、BMWらしい走りを楽しめるのである。

さらにBMWはさじ加減がうまいメーカーでもある。走る楽しさを追求しつつも、高性能なスポーツカーは作らない。クルマとしての実用性、ドイツ車としての高級感を保ちつつ、快適で楽しいクルマに仕立てているのだ。どんなに走行性能に優れていても運転席で緊張してしまったり、女性が運転できないようなクルマでは意味がない。誰が乗っても、駅までの送り迎えであっても、楽しく走れるのがBMWなのである。

リアルスポーツカーブランドとして定着しているのがポルシェ911シリーズがポルシェの代名詞となっているほど、高性能なスポーツカーを作り続けることが本質的な魅力となっている。初代911から水平対向エンジンをリアに搭載し、リアを駆動させるというRR方式を現在も採用。独特なサウンド、フィーリングといったスポーツカーとしての高い走行性能はポルシェならではの世界を構築している。決して有利ではないシャシーレイアウトにこだわり抜き、それを高い技術力でカバーしながら、世界中のスーパーカーたちと渡り合っているところにポルシェの素晴らしさを感じ、共感する人は多い。知れば知るほど奥深いクルマだ。

アウディはフルタイム4WDであるクワトロやアルミボディのASFなど、革新的な技術を前面に押し出すのがかつてのアウディのブランドイメージだったが、近年のアウディは洗練された知的な高級車という新たな価値を追求している。日本でもっとも多くの人に愛されているドイツ車が、フォルクスワーゲン

大衆車メーカーとして古くはビートルの生産、その後はゴルフに移行して世界中で大ヒットし、今でも誰からも愛される大衆車としての魅力に溢れている。フォルクスワーゲンが作るクルマは、どれもドイツ車らしい堅実な作りと決して奇をてらわないデザインを採用している。長く使うことで味わいが増していくような、大衆車メーカーとしての哲学が貫かれているからだ。リーズナブルな価格と実用性に優れたパッケージング、そんなフォルクスワーゲンらしさを表現したクルマがゴルフであり、メーカーの代名詞的な存在になっている。もちろん技術力も高く、ツインクラッチ機構を持つDSGや直噴エンジンであるTSIなど、現代に合わせた革新的な技術も開発している。

このようにドイツ車ブランドには、長い歴史によって確立された明確な哲学が存在する。そして、同じメーカーのどの世代のクルマに乗っても、その哲学が感じられるところが、ドイツ車の大きな魅力なのだ。新旧問わず、メルセデスらしさ、BMWらしさ、ポルシェらしさが感じられるところに価値があり、ブランド力を高めることにも繋がっている。価格的なブランド価値だけでなく本質的な部分にこそ、あえてドイツ車を選ぶ意義があるのだと思う。

 

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