世界的SUVブームの中で、メルセデス・ベンツが誇るプレミアムSUVがGクラス。ロングセラーモデルであるため年式によって構造が異なるのが特徴です。
ここでは先代型のGクラスのメンテナンスについて見ていきましょう!
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目次
強靭な耐久性を実現する独特なフレーム構造を持つ
先代のW463型Gクラスはフルタイム式の4WDシステムを採用した第2世代で、前後とセンターのデフは電気的なスイッチを作動させることで油圧によって別々にロックすることが可能。オフロードコースに持ち込んでも、ランドクルーザーやジムニーに迫る走りが可能なほど高い潜在能力を持っている。その圧倒的な走破性と強靱な耐久性を実現しているのが独特なフレーム構造で、完全な筒型の鉄骨内部に防錆加工まで施す念の入れよう。通常のクロカン四駆では、断面がコの字型になるフレームを使用するのが一般的なので、その差は明らかだ。前後のサスペンションはリジット式で、コイルスプリングを介してフレームにマウントされている。
その一方、インテリアはメルセデス・ベンツの標準的なデザインと素材を使ったハイクオリティなもので、オートエアコンのクライメートコントロール、パワーシートにシートヒーター、クルーズコントロールなども備わっている。新型は別として、さすがに乗り心地は乗用車同様とはいかず、真っ平らなフロントウインドーから見下ろす視界もトラックのようだが、ひたすら頑丈で手作りの温もりがある旧車のような雰囲気を味わえる希少な存在である。
Gクラスならではのメンテポイントをピックアップ!
W463は独特な構造を持っているが、他のメルセデス・ベンツと同じように消耗品を交換していくことがメンテナンスの基本になる。ただし、その独特な構造ゆえに手をいれるべきポイントも存在するので、その代表的なポイントを紹介していこう。まずはフロントのハブ回りは定期的なグリース交換が必須で、必要以上に漏れだした場合は分解し、シールパッキンの交換が必要になる。センターデフと副変速機の役割を担うトランスファー。前後のプロペラシャフトが連結される部分は定期的なシール交換が必要になる。重い車重が影響し、ブレーキローターは偏摩耗を起こす個体も少なくない。研磨で修正不可な場合は新品へ交換となる。クーラーコンデンサーが腐食などにより穴が空くことがある。フロントタイヤの内側をよく確認し、オイル漏れなどを確認したすぐにプロに見てもらおう。古めのGクラスではバルクヘッド付近に備わる循環フラップ。外気循環のままにしておくとゴミなど詰まってしまう。外気循環は必要な時だけにしたい。Gクラスならではというべきなのがウインカー。劣化によりヒビ割れを起こしてしまうことが多い。レンズが黄ばみが発生してきたら交換しておきたい部分だ。
ここまでGクラスならではの部分を一部ピックアップしてみたが、基本的に頑丈な作りを持つクロカン四駆。定期的にプロに点検してもらいながら、電子制御が進んだ世代のモデルであれば、コンピュータ診断も受けておくと安心感が高まる。
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