メルセデス・ベンツ

旧世代モデルの意外なメンテナンスポイント【メルセデス・ベンツ】

新車から25年以上経過した旧世代メルセデスは今でも根良い人気を誇っていますが、定番ポイントだけでなく、これまで手を入れてこなかった部分にもメンテナンスが必要な時期に来ています。そこでここでは盲点というべき、意外なメンテナンスポイントを紹介していきます。

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目次

車内にガソリンの臭いがして、燃料ラインなどに漏れがない場合、チャコールキャニスターの劣化が考えられる。排気ガス浄化装置の一つで、ガソリンが気化したガスをインナーとアウターフェンダーの間にセットされているこのチャコールキャニスターに送って一度溜め、アクセルが踏まれている時だけエンジンのインテークポートに送り込んで燃焼させるという構造だ。このチャコールキャニスターは、長期の使用により内部の活性炭が劣化しガスを蓄える能力が低下していくため、定期的な交換が必要になる。フェンダー内に装着されているため点検しにくく、これまで一度も交換していないクルマも多いかもしれない。また制御バルブであるパージバルブが活性炭を吸い込んでしまうことにより、電磁弁が不動になるケースも多い。バルブが壊れて開きっぱなしになると、インテーク内部に2次エアを吸い込んでしまうためアイドリングが不安定になる。また逆に閉じたままになってしまうと、ガソリンタンクの気化ガスが行き場を失って車内に流れ込み、ガソリン臭の原因となるのだ。実際に劣化したチャコールフィルターとパージバルブを見てみると、その内部から黒い活性炭が出てきた。これが悪さをしてガソリン臭やエンジン不調の原因になるのだ。それともう一つ。リアの下回りから見えるキャニスターチェックバルブにも注意が必要だ。定期交換部品ながら見落とされがちな部分でもある。この樹脂製のバルブがダメになるとやはりガソリンの臭いを感じるようになる。
ガソリンを満タンにした状態で気温が高くなり、さらに長時間の渋滞などでアイドリングを続けるとガソリンの温度が上がって体積が増え、液体のままチャコールキャニスター内部に入り込んでしまうこともある。この状態になるとキャニスター内部が壊れてしまうだけでなく、エンジンが始動できなくなるなどのトラブルにも繋がってしまうのだ。
このように症状が出ないとあまり気にしない部分だが、旧世代のメルセデスは確実に劣化が進んでいるので修理工場で点検し、症状が出ていなくても予防的に交換しておくと安心感が高まる。

今回のようなメンテナンスに関する詳しい修理方法はプロに聞くのが一番!

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フェンダー内に装着されているため点検がしにくいチャコールキャニスター。見た目で劣化を判別するのは難しそうだ。
キャニスターチェックバルブが劣化すると車内にまでガソリンの臭いがするようになる。このバルブの交換の際はホースとホースバンドも新品に交換しておくこと。

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