一番多いのはウインターシーズンのスタックや脱輪、バッテリー上がりなどで、輸入車に関して言えば電子制御系など予期せぬトラブルで応援に駆けつけることもしばしば。高速道路が延びてアクセスしやすくなったこともあり、その件数は年々増加中とのこと。地元の車両や作業用軽トラック、トラクター、スノーモービルなど二輪で培ってきた経験と知識を基にエンジンを積んだ物なら何でも修理してきた同社。だが近年の輸入車は電子制御が複雑になってきており、それが原因でトラブルシューティングが不可能なケースも増えたことが、コンピュータ診断機を導入するきっかけとなった。その後輸入車を扱う機会が増え、それと引き換えにかつて栄えた二輪が減少傾向に。だが、祖父が築き上げた軌跡を消すわけにはいかない! と本店ショールーム横には、現在も二輪の整備スペースが設けられている。
ちなみに、二輪から自動車への整備に移行したのは現在の会長。その後、長男が継承して現代の自動車事情に合わせた運営スタイルを構築させていく。そこへ次男の板金塗装事業が加わったことで、中古車の販売からメンテナンス、板金修理までのトータルサポート体制が整ったというわけだ。3世代に渡って営業する兵庫地区の老舗工場は、今後もますます発展していくことだろう。