しかし時代の変遷により、「正規ディーラー以外の自動車屋さん」としてのあり方に疑問を感じ、変化している点が、他の整備工場と大きく異なる経営判断だ。ガレージヤマイチはレッカーサービス専門の「ヤマイチレッカー」を立ち上げ、顧客の車両だけでなく、事故車両の運搬など公共的な事業に手を広げた。また、震災復興現場へダンプカー貸し出しなどを行なう「ヤマイチレンタカー」と合わせて、組織としての事業はレッカーとレンタカーに寄った。
それでも整備業を続けているのは、創業から20年以上の間に付き合ってくれた顧客に対する恩返しのようなものと、クルマが好きだという思想だ。その上で顧客にとっての満足度を追求するようになった。例えばハイエンドの輸入車は、正規ディーラーでの購入・整備という経歴は、クルマを財産として見た場合に大きな価値になる。顧客のことを真に思うならば、できるだけ正規ディーラーを利用するよう勧めたほうが顧客のためになると考える。
現在のガレージヤマイチは整備力を前面を押し出さない。自動車が変化していく時代、整備業のあるべき姿について、顧客や同業者と一緒に模索したいと願っている。