大分県内では、輸入車に対応したテスターを完備している専門店は決して多くないようで、コンピュータ診断を行なえば簡単に分かるようなトラブルも、ガレージキタムラに入庫したことで判明した事例も少ないないそうだ。具体的にはメルセデスのSLクラス(R230)でパワーシートのヒューズ切れが続出するトラブルが発生。テスターを繋ぎ診断したところ、ユニットを交換することで正常な状態に戻ったという。
最近、よく目にするトラブルや修理事例はVWでのタイミングチェーンの伸びや、アウディやBMWでの水漏れ、BMW各車でのオイル漏れが目立つという。オイルが漏れることで下回りまで垂れてきてしまうのだが、整備ノウハウに長けていない工場によってはパーツを丸ごと交換という場合もあるようだ。実際のところはOリングやゴムパッキンの劣化でオイルが漏れていることが多い。
整備のスタンスとしては地域に根差した整備屋を目指していて、修理前にきちんとした事前見積りを無料で作成。ユーザーの了解を得たうえで作業に進み、修理後の保証(内容は要問い合せ)も付帯する。自社では一部(ミッションなどは専門業者に依頼)を除き、オーバーホールでの作業にも対応している。
創業以来、輸入車専門というスタイルを一貫しているガレージキタムラだが、代表の北村さんにドイツ車の魅力を聞いてみると、メルセデスを乗り継いでいて、現在は03年式のS500に乗っているのだが、大排気量エンジンゆえのゆとりが気に入っているという。さらに海や山、自然環境に恵まれた大分という土地で気持ちの良い走りができることもメルセデスを乗り継いでいる理由。地域に根差した整備主体の輸入車専門店として、地元ユーザーのドイツ車ライフをサポートしてくれる。
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最近多い修理事例
代表モデル:ドイツ車全般
取材時にもピットに入庫していた車両があったのだが、とくにVWではタイミングチェーンの伸びが出ているクルマが増えているという。トラブルを未然に防ぐためにはオイルの油温管理が重要とのこと。
メルセデス・ベンツCLS(W219)で、フロントのエアサスペンションからのエア漏れにより交換。よく発生するトラブルなのだが、エンジンON/OFFで作動自体はするため気付くのが遅れる場合が多い。
VW車ではわずか1ケ月で約1ℓもエンジンオイルを補充するケースもあるというから、定期的な点検が重要だといえる。エンジンオイルトリートメントを注入することで、ある程度は消費を抑えることができる。
サビ止め剤・「クリアパスタ」に注目!
下回りのコーティングとして一般的によく施されるのが、シャシーブラック。ガレージキタムラではそれに代わる新たなサビ止め剤としてクリアパスタを使用している。高温洗車ののち、下回りを綺麗な状態にしてクリアパスタを吹き付けると、見た目の美しさとともにサビ止め効果もアップ。注目したいポイントは、2年後の次回車検時にもその効果が持続していることを体感できるということだ。愛車に長く乗り続けるためにも、一度下回りをチェックしてもらうことをお勧めする。車検やメンテナンスなどついでにオーダーすることが可能。